"ゆりかごの歌"を聴きながら

何年、何十年経ってから、何をしていたか見返すための記録

(読書記録)おとな六法

弁護士YouTuberの一冊。

Amazon.co.jp: おとな六法 eBook : 岡野武志, アトム法律事務所: 本

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他人の唐揚げにレモンをかけたら、犯罪ですか? デスノートに名前を書いたら犯罪ですか? 身近な疑問・ありえない質問にすべて答えます。
私たちは生きているかぎり、法律と無関係でいられることはありません。私たちが日常生活で何気なくやっていることでも、じつは法に触れている可能性があります。本書はそんな法律を身近に感じてもらうために、一見バカバカしい質問に回答しています。とかく堅くなりがちな法律知識を、カジュアルにクスリと笑いながら学べます!「おとな六法」はコンプライアンスが厳しくなった世の中では必須の教養となるでしょう。一家に1冊は備えておきたい、「おとな」も「こども」も楽しめる六法です。

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著者のYouTubeは何度か見たことがあり、基本的にショート動画であがっている内容がまとめられた一冊である。そのため、普段、ショート動画を見たことがある人にとっては同じ内容が記載されている。

各質問について見開き1、2ページで終わるとともに、文字数も多くないので、本は分厚いが時間をかけずに読むことができる。普段、法律などに関心がない人にとっては、楽しみながら読むことができるかもしれない。

 

(読書記録)気にしない生き方

寺の住職が執筆した新書。

Amazon.co.jp: 気にしない生き方 (幻冬舎エデュケーション新書) 電子書籍: 吉村昇洋: Kindleストア

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悩みがスーッ、不安がスーッ、迷いがスーッ
日々の悩みから解放されて、心がスーッと軽くなる。
臨床心理士の禅僧が説く心をラクにする方法。

周りに気を使いすぎて疲れる。同僚や友人と自分を比べてしまう。過去の失敗を引きずっている……。些細なことに思い悩み、他人に振り回され、自分を縛りつけてしまう背景には、何かしらへの“とらわれ”があります。とらわれている私たちが今この瞬間からできる実践が、余計な思いを手放すこと。臨床心理士の禅僧がシンプルで奥深い仏教の教えを交えながら、気にしすぎ現代人の疲れた心を解きほぐします。

・他者と比較しない。自分のしたことと、しなかったことだけを見つめなさい
・気を使いすぎて疲れたときは、姿勢を調える
・空気を読むのをいったんやめてみる
・ミスをしたときは「100%自分のせい」と認める
・世の中が決めた勝ち負けの基準に執着しない
・感謝の気持ちを持てば見返りを求めることはない
・年齢を重ねたことによって「できること」に目を向ける
・手に入らないものを思うよりも、今あるものを丁寧に扱う
・「間違っている」という判断を一度手放す
・言葉はすべて過去のもの。言葉から離れて“今”を感じる etc.

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気にしない生き方は理想である一方で、どうしても他人の目や世間からの見られ方は気になってしまうところ。

各項目ごとに心の持ちようなどをまとめた一冊。おおむね一つの項目に見開き1ページから2ページで記載されており、ポイントが端的に記載されている印象。

こういった本を読むたびに思う、心掛けることとしては、全く気にしないことは難しいが、自分に関係のないこと、自分が気苦労する必要がないことまで広げて気にしないようにはしたいと思っている。どうでもよい相手、物事に考えや思いをめぐらすことは、時間と体力がもったいないと。若干、ドライな感じにはなってしまうが、時間は有限であり、心を落ち着かせる観点では大切だと感じている。

(読書記録)父からの手紙

父親が失踪した娘、刑期を終えた男のストーリーが交互に展開される長編小説。

Amazon.co.jp: 父からの手紙 (光文社文庫) 電子書籍: 小杉 健治: Kindleストア

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家族を捨て、阿久津伸吉は失踪した。しかし、残された子供、麻美子と伸吾の元には、誕生日ごとに父からの手紙が届いた。10年が経ち、結婚を控えた麻美子を不幸が襲う。婚約者が死体で発見され、弟が容疑者として逮捕されたのだ。姉弟の直面した危機に、隠された父の驚くべき真実が明かされてゆく。完璧なミステリー仕立ての中に、人と人との強い絆を描く感動作!

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タイトルの父からの手紙については、序盤から終盤まで出てくるもの。

ストーリーとしては面白いし、感動する部分もあるのだが、個人的にはストーリーが長すぎて途中で読み進めるのが少し辛くなってくる部分もあった。ただ、最後まで読み切ることができたのはストーリーに魅力があるからだろう。

父親から見た娘への視点、感情というのは、どのようなものなのだろうか。この小説のような事象が発生した場合、果たして似たような感情が湧くのだろうか。というのが、ストーリーとは直接関係しないが少し思ったところ。

(読書記録)Valentine Stories

2/14のバレンタインをテーマに8編の短編から構成されるアンソロジー

Amazon.co.jp: Valentine Stories (中公文庫 ほ 20-3) : 三羽 省吾, 中島 要, 木村 紅美, 秋吉 理香子, 加藤 千恵, 鯨 統一郎, 石井 睦美, 朝比奈 あすか: 本

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あげる人もあげない人も、もらう人ももらわない人も、チョコが好きな人もそうじゃない人も、なぜか気になる日。心がザワザワする日――。本命チョコ、義理チョコ、友チョコ、義務チョコ、ご褒美チョコなど、様々な関係性でやりとりされる〈それ〉は、ただ甘いのか、ほろ苦いのか……。2月14日をめぐるドラマを8粒詰め合わせた限定アソート、文庫オリジナルで。

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全く季節感はないが、たまたま手に取って読んでみた本。

それぞれ異なる作家がバレンタインをテーマに記載をしており、それぞれの内容やタッチが異なり楽しむことができた。テーマの性質からも、特に小難しい展開はなく、ライトな感じで読むことができると感じた。

個人的には、バレンタインデーについては、この小説でしばしば記載されるような苦い思い出はないが、特別な日という感じはなかった。小学生の頃などは確かに楽しみにしていた気もするが。

(読書記録)罰ゲーム化する管理職 バグだらけの職場の修正法

日本の管理職の問題点や改善点などをまとめた新書。

罰ゲーム化する管理職 バグだらけの職場の修正法 (インターナショナル新書) | 小林 祐児 |本 | 通販 | Amazon

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高い自殺率、縮む給与差、育たぬ後任、辞めていく女性と若手──、
日本の管理職の異常な「罰ゲーム化」をデータで示し、解決策を提案する。
ビジネスの現場を救う”希望の書”!

「管理職の活性化」に悩む経営層にも、現場の管理職にも役立つ、知恵とヒントに溢れた1冊。

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一般に何でもかんでも上の人や管理職の責任にされるような風潮が目立つ。管理所億よりも現場で働いている人の方が多いため、この点はある程度致し方ないだろう。

日本の「管理職」と呼ばれている人がどの程度の権限などを有しているかは個人的にも疑問に思っているが、管理職に関する本は、どうしても「・・・をすべし、・・・をすべきではない」といったマネジメントをする個々人の取組みなどを解説した本が多い。

 

一方、この本は日本社会における管理職について俯瞰して記述したもので、個人の解決策というよりは、仕組みや制度など全体的な見直しなどを提言していることが新鮮に感じた。提言の内容などは受け止め方は色々だとは思うが、本の視点は面白いと思う。

本書でも一部記載されているが、企業としても管理職への研修などを取り組んでいるが、部下や周囲に対してどのような研修をしているかなど、管理職以外への働きかけんも重要というのは個人的にも感じるところである。

日本の文化の変化などにより、昔よりも部下と関与するリスクが高まっている中、たいして処遇が向上するわけではない管理職については、その意味で「罰ゲーム」的なことはあるだろう。

他方で、本書の最終章「結局、管理職になるのは、「得」なのか「損」なのか」に記載のとおり、管理職になることによる変化、一変する光景を体験することができる、という点に尽きると思う。損得は個人の感じ方ではあるが、最終的には本人の心持ちが重要だと感じている。

(読書記録)告発者

メガバンクを舞台にした小説。

告発者 *1 | 江上 剛 |本 | 通販 | Amazon

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権謀術数が渦巻く出世争い。欲望、嫉妬、裏切りが引き起こす情報操作――メガバンクが生み出した「合併」の弊害に悩まされる広報部員・裕也のもとに、写真週刊誌が頭取のスキャンダルを入手したという情報が入る。事実確認に追われる彼が掴んだ驚愕の真相とは?密告者の狙いとは?銀行を知り尽くした著者だからこそ物し得た超リアル企業小説。

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本書では架空の名称が使われているが、某青いメガバンクをモチーフにした一冊。

「長リアル企業小説」とのこと。私は実際の銀行の現場は知らないものの、本当にこんな感じなのかなーと最初は思っていたが、実際のスキャンダルとかを取り入れて書いているのだなと途中で気付いた。

【激震スクープ追及第2弾!】【みずほコーポレート銀行】齋藤宏頭取「晩節不倫《路上キス&密会用マンションの逢瀬》と進退問題」の内幕 | FRIDAY(フライデー)

ハナヂ(゚Д゚)ウマー(ry:みずほ頭取、不倫辞任?…テレ東巨乳記者と“路チュー” (livedoor.jp)

 

この小説の発刊は2014年と約10年前、上記の出来事は2008年。

今はコンプライアンスが厳しい時代などを言及するつもりはないが、正直、元ネタがなければ今の時代では「こんなこと起きないだろ」とも思うだろう。が、そういうことが起きていた(そういうことが報道されていた)時代もあったのだなと。

2010年頃の銀行の動向などは、当時はほとんど関心はなかったが、時間を経過して振り返ると面白いものがあると感じた一冊。

(読書記録)3分で読める! コーヒーブレイクに読む喫茶店の物語

茶店をテーマに各著者が記載しているショートショート

Amazon.co.jp: 3分で読める! コーヒーブレイクに読む喫茶店の物語 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ) : 『このミステリーがすごい!』編集部: 本

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珈琲店タレーランの事件簿』岡崎琢磨、『黒猫王子の喫茶店』高橋由太、『木曜日にはココアを』青山美智子、『チーム・バチスタの栄光海堂尊ほか、喫茶店の物語を書かせたら天下一品の大人気作家たちが描く25編! ほっこりしたり切なかったり不思議だったり、喫茶店の数だけ物語がある。

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以前、類似の「3分で読める! 誰にも言えない○○の物語」を読んだところ、正直、個人的には微妙だと思ったが、喫茶店というテーマがよいのか、この本については作者のそれぞれの味が出ている感じが出てよいと思った。

茶店といえば、個人的にはカフェと呼ばれるチェーン店にしか行かないが、個人の店主がやっている喫茶店でゆっくり過ごすのも、あこがれるというか粋だなと思う。

やってみたいと思いつつ、なかなか踏ん切りがつかないのと、どうしても日常で時間に追われることも多く。

行きつけのバーと行きつけの喫茶店は作ってみたいと思っており、最近は酒を飲む時間も限られているので、後者から取り組んでみたい。