5本の独立した短編から構成される小説。
Amazon.co.jp: コロナと潜水服 (光文社文庫 お 36-5) : 奥田英朗: 本
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ちょっぴり切なく、ほんのり笑えて、最後はやさしい
人生が愛おしくなる“ささやかな奇跡”の物語5編
奥田英朗のマジックアワー
早期退職を拒み、工場の警備員へと異動させられた家電メーカーの中高年社員たち。そこにはなぜかボクシング用品が揃っていた――。(「ファイトクラブ」)
五歳の息子には、コロナウイルスを感知する能力があるらしい。我が子を信じ、奇妙な自主隔離生活を始めるパパの身に起こる顛末とは?(表題作)
ほか “ささやかな奇跡”に、人生が愛おしくなる全5編を収録。
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いずれの物語も幽霊とか幻のようなものが登場し、何となく、ほのぼのとするような結末の小説。少し非現実的な要素もあるが、日常を少しでも前向きにするのは、ちょっとした行動や心持ちなのかな、という感情を抱く作品が多い。
著者の作品は個人的に好きなものが多いが、この本も純粋に面白いなと感じた。