"ゆりかごの歌"を聴きながら

何年、何十年経ってから、何をしていたか見返すための記録

(読書記録)限りある時間の使い方

アメリカでベストセラーになった本の日本語訳となる一冊。

限りある時間の使い方 人生は「4000週間」あなたはどう使うか? | オリバー・バークマン, 高橋 璃子 |本 | 通販 | Amazon

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人生はたった4000週間、
限られた時間をどう過ごすか! ?

人の平均寿命は短い。
ものすごく、バカみたいに短い。
80歳まで生きるとして、
あなたの人生は、たった4000週間だ。

「時間が足りない」なんて、
何を今さらと思うかもしれない。
いっぱいになった受信トレイに、
長すぎるやることリスト。
ワークライフバランスに、
SNSの際限ない誘惑。

もちろん世の中には、生産的になるための
ライフハック」があふれている。
けれど、ライフハックを駆使したところで、
たいてい状況は悪くなるだけだ。

焦りはさらに増していき、
人生の大事な部分には、
いつまでたってもたどり着けない。
さらに、日々の時間管理に追われていると、
本当に大事な問いが見えなくなる。

それは、自分の限られた4000週間を、
いかに過ごすかという問いだ。

本書は古今の哲学、心理学、
スピリチュアル思想を駆使し、
ウィットに富んだ語り口で、
時間と時間管理を実践的に、
そして深く問い直す。

「すべてのことを終わらせる」
という強迫観念を捨て、
自分の有限性を受け入れたうえで、
そこから有意義な人生を築く方法を紹介する。

本書を読めば時間に対する見方が変わり、
さらには生き方が変わるだろう。

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多くの本で見られる「作業や時間を効率化する」という時間の生み出し方とは異なる視点で語られた本であり、読んでみると売れているのは納得の一冊であった。

現実を直視するということで、何でもかんでもやろうとしない(どのみちできない)、何かをするには何かを犠牲にせざるを得ない、可能性を狭めると自由になれる(決めてしまえば不安は消える)、便利さは幸せに必ずしもつながらない、という点は大切な新であろう。

また、注意力を自分の手に取り戻す、本当の敵は自分の中にいるということで、スマホなど気を紛らわせる何かをいつも求めてしまう、やりたいと思っていたことをやっても面白くない、という点は最近の自分にも当てはまることで、一方で自分でコントロールできないという不快な現実を理解し、受け止めるということを説いている。

幻想を手放すという章では、人生は「今」しかない、何のためでもないことをする、留まることで見えてくるもの、ちっぽけな自分を受け入れるということを説いている。

 

あまり今を大切にするという考えに基づき行動し、それが過度になってしまうと、それはそれで将来への備えとか色々支障が出てしまいそうであるが、自分を顧みても自分でコントロールできないものに過度に時間、意識を取られているようにも感じた。

この本を読んで、何かすぐに行動に移せたかというと難しいが、最近体調を少し崩した際に、身の回りとか仕事とかの中でも最低限なことをして、SNSやネットサーフィン、株価のチェックとかをやっている余裕はなかったし、変に何か不安になっている余裕もなかった。他方で、必須ではないものの、「やりたい」と思ったことはやっていた。つまり、こういう「しょうもない」ことは排除しても何の問題もないのだな、ということを少しだけ感じたし、ある意味、ボーとしているなども貴重な時間の使い方なのかもしれないと感じた。