"ゆりかごの歌"を聴きながら

何年、何十年経ってから、何をしていたか見返すための記録

(読書記録)モフモフはなぜ可愛いのか:動物行動学でヒトを解き明かす

動物行動学について質疑応答形式でまとめられた新書。

Amazon.co.jp: モフモフはなぜ可愛いのか:動物行動学でヒトを解き明かす (新潮新書 1032) : 小林 朋道: 本

------------------------

ヒトはなぜモフモフしたものを可愛いと感じるのか? 血のつながりと自爆テロとの関連は?――長年、様々な野生動物の行動と習性を研究してきた著者が、SNS上で「ヒトという動物」についての疑問を聞いたところ、硬軟とりまぜて質問が殺到。本書では、その中から厳選した13の問いに対して、動物行動学の知見をもとに鮮やかに回答する。ホモサピエンスに特異的な行動の数々から、人間の本性を解き明かす。

------------------------

タイトルの”モフモフ”については、後半の一つの章で回答されている。中身を読まずに手に取ったので、最初はタイトルと中身に若干戸惑った。そのため、本書全てで”モフモフ”が触れられているわけではないが、その他の問も面白い。

全体的に「自然界で生きていくため、有利に働くため」という考察が多い。これは当然であろう。そして、明確な回答ではなく「・・・と考えられる」とされているところも多く、歯切れが悪いと言われては仕方ないが、まだ正確には分かっていないことも多いと思うと、未知の領域も残されていて面白いと思う。

個人的に良く感じる、また、確かに言われてみれば・・・という話が多く、面白かった。あきらめではないが、ある意味、人間は動物としてこうなんだな、と思うことにより、気持ちがラクになるようにも思う。