"ゆりかごの歌"を聴きながら

何年、何十年経ってから、何をしていたか見返すための記録

(読書記録)首都防衛

地震や富士山噴火を踏まえた対策の必要性などが記載された新書。

首都防衛 (講談社現代新書) | 宮地 美陽子 |本 | 通販 | Amazon

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首都直下地震南海トラフ巨大地震、富士山大噴火……
過去にも一度起きた「恐怖の大連動」は、東京・日本をどう壊すのか?
命を守るために、いま何をやるべきか?
最新データや数々の専門家の知見から明らかになった、

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本書の冒頭にあるとおり、「防衛」とは他国からの攻撃やテロへの対策といった印象を思い浮かべるが、「防ぎ守ること」に主眼を置いて、大地震等への巨大災害への対応という趣旨で「首都防衛」というワードが使われている。

「首都」とあるとおり、災害一般への対策というよりは、首都圏の対応を主軸に記載されている。また、様々な資料などを踏まえた説明が丁寧になされており、単に~をすべき、といった性質とは異なっている。

地震発生時の火災は2~3分で初期消火ができなくなってしまう」、「阪神淡路大震災では、倒壊した建物の生き埋めとなったうち、8割が近所や家族、2割は消防や警察」などは改めて勉強になった。

また、「シン・ゴジラ」では途中で首都機能が立川に移転したが、実際に首相官邸が使用できなくなった場合は「内閣府⇒市ヶ谷の防衛相⇒立川広域防災基地」といった順序で移転することも初めて知った。

このほか、本書の主眼とは異なるが、末尾に人工降雨装置に係る言及があった。

確かに調べてみると、東京でも奥多摩で使われているとのことで、これも勉強になった。

 

単に防災への備えを記載しているものではなく、「何か具体的な対応策の答え」が書いているものではないが、知識となる事項も含め勉強になった本であった。

渇水への備え 人工降雨装置ってどんなもの?|東京都 (tokyo.lg.jp)

雨を降らせて晴れを作る -人工降雨の技術-|テクの雑学|TDK Techno Magazine