"ゆりかごの歌"を聴きながら

何年、何十年経ってから、何をしていたか見返すための記録

(読書記録)かすがい食堂

駄菓子屋 兼 子供用の小さな食堂を舞台にした短編。

Amazon.co.jp: かすがい食堂 (小学館文庫) 電子書籍: 伽古屋圭市: Kindleストア

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駄菓子屋の奥に、子どもだけの食堂開店!

激務の末にロケ先で怪我を負い、心身ともにダメージを負った楓子は憧れて入った映像制作会社を25歳で退職した。実家で無為徒食の生活を過ごした後、80歳になる祖母が営んでいた東京・下町の駄菓子屋「かすがい」を継ぐことになった。

1ヶ月経ち、「おばちゃん」と子どもたちに呼ばれるのにも慣れ、常連の子の顔と名前も覚えて来た頃、ひとりの少年の存在に気がつく。夕刻にやって来てきっちり300円分の菓子を買って帰るのだ。その理由に気がついた楓子がとった行動とは──(第一話 その名も『かすがい食堂』)。

貧困、いじめ、摂食障害など問題を抱える子どもたちのために、楓子は店の奥の台所で食事を提供することにした。肉汁のあふれるハンバーグ、もりもりごはんが進む野菜炒め、みんなで囲む寄せ鍋……!! 
楽しく温かい食卓を描く全四話。

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ストーリーとしては好みの方もいると思うし、全体的にライトな感じで読みやすいと思う。

ただ、個人的にはあっさりしすぎた感があり、もう少し深みというか、細かい描写や展開があってもよかったかな、と思う。この辺はトレードオフ的なので、お好みであろう。

食事の描写が丁寧で、普通にお腹が空いてくる一冊であった。