"ゆりかごの歌"を聴きながら

何年、何十年経ってから、何をしていたか見返すための記録

(読書記録)蜃気楼の犬

県警の捜査一課を舞台に短編の事件で構成された小説。

 蜃気楼の犬 (講談社文庫) | 呉 勝浩 |本 | 通販 | Amazon 

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正義など、どうでもいい。俺はただ、可愛い嫁から幸せを奪う可能性を、迷わず排除するだけだ。明日も明後日も。県警本部捜査一課の番場は、二回りも年の離れた身重の妻コヨリを愛し、日々捜査を続けるベテラン刑事。周囲は賞賛と若干の揶揄を込めて彼のことを呼ぶ――現場の番場。ルーキーの船越とともに難事件の捜査に取り組む中で、番場は自らの「正義」を見失っていく――。新江戸川乱歩賞作家が描く、新世代の連作警察小説。

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この本では主人公の「正義」という点を中心に展開される。私の考える正義云々について語るつもりはないが、「正義」は一つの側面、個人からの目線を映すもので絶対的なものではないと思う。

当然、悪いことが自明なものは別にして、自分の考える「正義」は人それぞれであろう。

ちなみに、県内で事件が起きすぎ、という点は小説だから目をつぶろう。