小学生の時の仲が良かった女性三人組が大人になって再開。小学生時代の三人の「約束」をめぐってストーリーが展開される。
水の中のふたつの月 (文春文庫) | 乃南 アサ |本 | 通販 | Amazon
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偶然再会したかつての仲良し三人組。過去の記憶がよみがえるとき、それぞれがかかえていた暗い秘密と、心の奥の醜さが姿をあらわす
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初出は1992年の小説。留守電を聞くシーンなどは少し時代を感じるものの、全体としては現代でも面白いストーリーであり、特に違和感は感じなかった。
最終的な結末は私の予想したところであり、予想を裏切られたなどの感想はなかったが、各所の人物の心情が丁寧に描写されており、読みごたえがあった。
他の方のレビューを見ると女性の心情に係る描写に触れているものを目にしたが、個人的には、特に女性三人と三股を掛けている男の感情というか、軽さ加減の描写がより小説を面白くしているように思った。